社長が正面。

 

しーん とした気まずい沈黙。

 

当然、私は下向き加減になるわけで、それでも辛い沈黙にいつまで耐えられるか、

なんて考えながら、靴のつま先に付いたリボンの飾りをじっと見る。

 

 

消え入りたい。このまま縮んで見えなくなった隙に逃げ出したい。

 

まずい。絶対にまずい。

 

「子供は早く寝ろと言ったはずだが?」

 

そう、仕事中のあくびを見られ、注意されたのはつい数日前。

最近、なんだかんだで夜更かしが続いている。

だって、夜になると目が冴えてきちゃって・・・。

なんて言い訳が社長に出来るはずもなく、

そんな事言ったら雷が落ちるのは間違いない。

というわけで必然的に私は黙るしかない。

沈黙を破った一言が『早く寝ろ』ってこれかー。

 

「すみませんでした。」はっきり言って、半べそ。

 

昼休み、お弁当食べた後、なんだか、猛烈に眠くなって、社長室のソファーでお昼時間だけ仮眠を、と思って座ってみたものの、目を覚ましたのは、なんと、社長が部屋に入った瞬間の『こら!』っという怒鳴り声でだった。

 

社長が午後2時戻りだったので、ちょっと昼休み位ソファーでウトウトっていう予定だったんだけど、何故かぐっすり寝込んでしまった。

だれがどう見たって自分が悪い。

 

2時間も寝てしまった自分にも驚いたけれど、

「こら!」

という声で起こされた時には心臓が止まるかと思うほど、心底びっくりした。

 

「言葉での注意というものは、君には理解できないのかな?」

「・・・できます・・・。」

 

「現に出来ていないようだが。」

 

そういわれると辛いのだけど。

 

「すみません。つい。」

 

「つ・い?」

 

「あ、いえ。あの。すみませんでした。」

 

まっずーい。

今、目がキッってなった。絶対になった。

 

「今日の給料は無し。それと、反省しない子供にはお仕置き。」

 

「はい。」

 

罰が言い渡されたけど、この状況では素直に『はい』以外に何がいえるだろう。

 

「膝においで。」

 

って今まで机に腹ばいになるように言われた事しかないから、

言われている意味がわからない。

「え?」

 

「知ってるだろう?子供が親の膝で叩かれるように、子供にふさわしいお仕置きをする。」

 

それって・・・。

 

「次の会議があるから、さっさとしてもらおうか。それとも、仕事終わった後、みっちりお仕置きをするか?」

 

『みっちり』の言葉に敏感に反応した私はブルブルと首を横に振り、一歩前にでた。

 

前に出たけれど、いざ、膝の上に乗るのって、ためらわれて、思わす社長の顔を見る。

 

ぐっと腰を押されて、膝の上。

 

「スカート捲くるぞ。」

そういって、スカートを捲くると、今度は宣告なしに、ついでにパンツも下ろされた。

ソファーの肘掛の所に腰掛けた社長の膝の上にのると、ちょっと不安定。

 

あまりの恥かしさに全身に力が入る。

 

お腹に当たる社長の膝が妙に気恥ずかしくって、いつも以上に恥かしい事といったない。

パチン 

 

ビクっとなったけれど、まだ耐えられる。

パチン 

パチン

『動いたら重いかな。』と思うと、じっとしているしかない。

でも、そう思って行動できたのは最初の数発だけだった。

 

「痛い。痛い。」

「目が覚めてきたかな?」

そう意地悪く言うと、さらに痛いお仕置きへと移って行く。

 

「痛い。もうしません。」

「ちゃんと仕事します。」

 

「当たり前だ」

パチン!

そういって益々、痛くなっていく。

 

「暴れると叩きにくい!」

 

そういいながらも手は一向に止まる気配も泣く、一定のスピードを保ったまま、

確実にお尻めがけて振り下ろされる。

 

「今日の夜は何時に寝るんだ?」

 

「・・・」

 

えっとと考えたら、さらに痛い一発が。

 

「待って。いやー。」

痛くって堪られない。

 

「もうしません。本当に反省してます。」

 

「泣いても、やったことは取り返しが付かない。でもそれ以上の働きをして、このマイナス分を埋めてもらわないと、給料自体カットするからな。」

 

「はい。」

殺生な・・・。という所だが、自業自得。

 

パチーン

「時間がないな。よし。いいだろう。」

「仕事に戻るように。」

 

「はい。」

膝から下ろされ、行くようにいわれる。

 

散々痛めつけられたお尻はジンジンしていたが、3時からの来客とあっては、涙を拭いて、資料用意してとする事がある。

 

9時には寝ろ。」

ドアを閉めようとしたら後ろから声が飛んできた。

 

と同時に、ガチャっとドアを閉めたのはわざとでは決してありません。社長。

勢いで閉まってしまいました。

決して、決して、反抗的な態度じゃないです。本当です。

 

でも、9時?寝れるわけがない。絶対に。

 

 

 

 

 

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